サーンチーの仏教建造物群(インド)
「ストゥーパはたくさんあったが、中に宝石とかが入っていたので壊された」という。そんなに多くの人が仏舎利を手にできたわけだはないだろうから、僧侶や有力者の墓もストゥーパの形をとって、自分の遺骨を入れてストゥーパと呼んだらしい。今ではたくさんの痕跡しか残っていない。
少し離れたところにある、第3ストゥーパと同規模の第2ストゥーパは、上部の舎利容器を収める部分が壊されているという。
ギリシャ風の建物もある。「テンプル17」「テンプル18」と番号が振られていた。
「ギリシャ人にも仏教徒がいたそうです」とガイド。ギリシャ人が礼拝しやすい場だったのだろうか。
その先にも寺院や宿坊の跡が残っている。「宿坊には1人4畳半ぐらいの部屋がたくさんあったそうです」とガイド。
大きな石の入れ物があった。「托鉢に行って集まった食べ物を1カ所にまとめるための石の大きなお椀なども見つかっています」というから、多くの僧侶がいる大きな仏教施設だったとともに、周辺の街も大きかったのだろう。
最後に「西トラナ(ウエスト・ゲート)」。ここは人間が柱を支えるように彫刻されている。
サルナートで鹿に初説法した話や、ブッダが生まれ変わる前に猿だった物語などが題材になっているという。
「ブッダを表すシンボルとして、チャクラ、髪、菩提樹、傘などがあり、たくさん描かれています」。厚い信仰がこの地にあったということだろう。
ストゥーパに上ってみよう
ストゥーパの外側を1周して、南トラナから中に入る。ストゥーパの外周はぐるっと壁で囲まれており、その壁とストゥーパ本体との間が通路になっていて歩けるので、1周してみた。四角い石が丁寧に積まれている。ブッダの彫刻がストゥーパの下部に置かれていた。
階段を上がると、ストゥーパからせり出したテラスのようになっていて、ここもぐるっと回れるようになっている。
せっかくなので1周した。4つのトラナを反対側から見られるので、上ることをお勧めする。
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