古都京都の文化財(日本) 上賀茂神社、下鴨神社(洛北)

玉橋の横に、派手な神社がある。「片山御子神社」で「片岡社」ともいう。縁結びにお利益があるとかで、平安時代には紫式部も詣でていたそうだ。


来た道を戻りながら、建物を見ていく。「舞殿」が小川の上に立っている。「橋殿」とも呼ばれるのがわかる。その横にあるのが「土屋」で、ともに重要文化財だ。

小川の上に建つ舞殿(左)と土屋

目を引くのが、建物の前に砂を山のように盛ってあるところ。砂は「立砂」といって神山を象ったもので頂上に松葉が立てられ、陰陽の一対(2つの山)になっている。
建物は「細殿」という。立砂と直接関係したものではないようだが、一緒に見る方が風情があっていいようだ。


二ノ鳥居の近くには「楽屋」がある。ちなみに、二ノ鳥居の内側が境内というらしい。


二ノ鳥居をくぐり、出口に向かう。「外幣殿」という建物がある。普通幣殿は本殿と拝殿の間にある建物のことだという。境内の外の幣殿ということだろうが、役割はわからなかった。一ノ鳥居をくぐるとバス停はすぐだ。

裏口?から本殿へ

下鴨神社へは、上賀茂神社前からバスがある。20分ぐらいで下鴨神社前に着く。すぐに参道があるのでそこから入ったのだが、西参道といういわば「裏口」のような参道と後で知った。ただ、本堂には近い。
西参道を入るとすぐに「大炊殿」という建物の前を通る。名前の通り、ご飯を作るところで、ここでは神の食事(お供え)を作る。1470年(文明2年)に焼失したが、再建されたものだという。


進むと、三井神社の前を通り、下鴨神社境内に入に着く。最初に見たのは「神服殿」で、御神服を作っていた場所だという。その隣が「舞殿」という。ともに重要文化財になっている。

下鴨神社舞殿

舞殿の前が「中門」。ここをくぐると「本殿」の前に出る。


入ると、小さな社がたくさんある。「言社」というそうで、十二支の名前を書いた札が立っている。「えとの社を参拝してください」とあったので、探して参拝した。守護神は大物主神だった。

下鴨神社十二支言社

言社の先が「幣殿」。ここから本殿をお参りする。本殿は東西2つあって、ともに国宝。お参りしてきた。

下鴨神社幣殿。この奥に本殿がある

みたらし団子の由来の池?

下鴨神社のついて簡単に。同神社HPなどによると、祭神は西本殿が賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)、東本殿が玉依媛命(たまよりひめのみこと)。上賀茂神社でも出てきた名前だ。賀茂建角身命は、古代の京都を開いた神といい、京都の守護神として祀られているという。
神話によると、玉依媛命が鴨川で禊をされているときに、流れて来た丹塗の矢を拾い、床に置いておいたところ、矢は美しい男神になって結婚したという。上賀茂神社では子を授かったとなっていたが…神代のことなので何とも言い難い。
崇神天皇7年(紀元前90年)に神社の瑞垣の修造がおこなわれたという記録があり、それ以前の古い時代から祀られていたと思われるという。相当な歴史がありそうだ。
幣殿の横から格子の入ったガラス越しに中を少し見られた。たぶん、東本殿の一部が見えたのだと思う。

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