アジャンターの石窟群(インド)


7㍍あり、インドでも最大級のものだという。仏陀の上には天界、下には悲しむ弟子たちが描かれているクシナガルでの仏陀入滅のシーン。精緻ではないが、味がある表情をしている。
奥に向かう回廊にはブッダガヤで悟りを開いたところなどの彫刻もあり、仏陀の総まとめのような印象だ。

悟りを開いたブッダ

最奥にはストゥーパが鎮座し、またも足を開いて座る仏陀が彫られている。


第26窟を出て、歩いて来た方向を見る。こんな山の中、谷に落ちる断崖の中腹にどうして大変な労力と時間をかけて石窟寺院を500年以上かけて刻んでいった。この場所が仏教的に何か特別な場所だったのだろうか。


帰国してしばらくしてから、テレビで宇宙関連のおもしろい番組があった。6000万年前、恐竜を絶滅させたのは巨大隕石説が有力だが、その影響でデカン高原の巨大火山が噴火し、追い打ちをかけたのだという。
アジャンターの岩はその時代の火山岩でできている。恐竜が絶滅して哺乳類が繁栄し、人類が誕生した。ここには壮大な物語がありそうだ。

1983年登録

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