古都京都の文化財(日本) 二条城(洛中)

 

1626年の後水尾天皇の行幸に合わせて作事奉行・小堀遠州の下で現在のような庭園になったという。池の中央に蓬莱島、左右に鶴亀の島を配した書院造庭園というが、どれがどの島かはよく分からなかった。散策にはよさそうだ。

コロナ禍ではあるが、中学・高校の修学旅行だろうか、団体が何組かあって二の丸御殿では中学生、ここでは高校生の団体が来たのでやり過ごしながらゆっくり歩いた。ガイドさんの説明は参考になるので、聞き耳は立てていた。この庭園「どこから見ても正面に見える」ようにつくられているんだという。

高校生たちがガイドさんの説明で廊下の下に潜り込んで何かを見ていたので、行った後にのぞいた。鴬張りの廊下の仕組みが分かる。「目かすがい」で固定した床板に隙間があるため、人が上に乗ると「目かすがい」が上下に動いてこすれ、音が鳴るようになっている。

廊下の床板の下にある「目かすがい」

絵画は模写して修復中

二の丸庭園を抜けると「本丸御殿」にでる。「東橋」で内堀を渡って中に入る。疑うわけではなかったが、やはり建物全体が修復工事で覆われていて、御殿は見えない。修復の様子が写真パネルなどで展示されていた。

「本丸庭園」は工事をしていないので見られた。明治天皇の行幸に合わせて、枯山水の庭園から改造したという。

「西橋」で内堀を渡って二条城の最奥に来て、ここから時計回りに元に戻る。門や「清流園」などの庭園を右手に、本丸の石垣と内堀を左手に見ながら、ぶらぶらと歩いた。

出入口の東大手門の手前に「二条城障壁画 展示収蔵館」がある。入場料100円で入った。二条城の障壁画のオリジナルが一部展示されている。

収蔵館のパンフレット

二の丸御殿にある約3600点ある絵画のうち、1016面が重要文化財に指定されている。オリジナルの絵を正確に模写し、御殿の原画と模写画を入れ替える作業が進んでいるという。また、外した原画を伝統技術で修復し、収蔵するのがこの館の役割だそうだ。

二の丸御殿で見た見事な襖絵、障壁画だが、いったいどれぐらいがオリジナルで、どれぐらいが模写だったのだろう。

1994年登録

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