ラバト(モロッコ)

カサブランカ~ラバト~王宮~ムハンマド5世の霊廟

「近代的首都と歴史都市を合わせ持つ遺産」という肩書きがついた街がある。たぶん「古さと新しさが融合している」ということなのだろうか。モロッコの首都でもあるラバト(Rabat)に2014年、行ってみた。
ラバトに行く前、カサブランカ(Casablanca)に立ち寄った。ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマンの映画「カサブランカ」はあまりに有名だ。
商業の中心都市で人口は400万人を超える、モロッコ最大の都市。ポルトガル語で「白い家」の意味で「16世紀にポルトガル人が海から来てこの街を見たときは白い家があって、海に浮かんでいるように見えたそうです」とガイド。今はビルが立ち並ぶ。大西洋に面したところに「ハッサン2世モスク」がある。


前国王が「海の上にモスクを造りたい」と、世界で3番目に大きいモスクを建設。装飾が見事で、イスラムの技術を駆使したそうで「200㍍のミナレットは世界一、いろいろな色の大理石など、材料はほとんどモロッコものです」という。


カサブランカからバスで2時間ほど、首都ラバトに着いたのは夜になっていた。ホテルから5分も歩けば王宮を囲む城壁、反対方向に5分歩けばラバト駅になる。
散歩に出て、まずラバト駅へ。人口65万人とカサブランカより小さいとはいえ、首都の玄関とは思えないこじんまりした駅だった。ここから伸びる通りの周辺が「新市街」で「近代的首都」として、街の中心になっている。

ラバト駅

折り返して城壁へ。ライトアップされておらず、道路に面しているので車のライトで浮かび上がると、かなり高い壁が続いている。


暗くて全体が見えなかったが「バブ エル ルワー(ルワー門=風の門)」というりっぱな門があった。12世紀に造られた城壁の一部で、当時の状態をとどめているのだという。
門の中に入れて、小さな博物館になっているそうだが、もう閉まっていた。翌朝、もう1度散歩に行って、門ははっきり見てきたが、博物館はやはり閉まっていた。

海賊も目をつけた要衝の地

城壁に中にある王宮から見に行った。門を入ると、城壁の外からも見えていたミナレットとモスクが左手にある。

王宮の門

庭園のような広々とした空間が、城壁内に広がっている。王族専用のモスクの裏手でバスを降りる。モスクを回り込むように歩いていくと、また大きな広場に出る。


噴水をはさんで向こう側にもモザイクで彩られた立派な門。王宮の入口だ。黒い制服と赤い制服の衛兵が門を固めている。あまり近づけなくて「ここまでです」という柵があり、遠目に眺める。

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