
バイカル湖(ロシア)

シベリア鉄道に乗ってみよう
さて、バイカル湖の入口の大都市イルクーツクは「シベリアのパリ」と称され、街を歩くときれいな建物が並んでいる。

イルクーツクの街並み
シベリア鉄道の主要駅の1つでもある。ここからバイカル湖岸鉄道という観光列車に乗って再びバイカル湖へ。
イルクーツクからスリジャンカというところまでシベリア鉄道の線路を走り、分かれてバイカル湖畔をポート・バイカルまで行く。
出発は早朝7時30分。イルクーツク駅は古そうな、かなり立派な建物。「シベリアのパリ」の玄関口だけのことはある。チケットを持っていたが、改札もなく列車に乗り込んだ。

イルクーツク駅の正面
ここからスリジャンカまで約3時間はシベリア鉄道。シベリア鉄道としてはほんの一部だ。スリジャンカからは、進行方向が逆になってシベリア鉄道と別れ、バイカル湖岸鉄道線に入る。

スリジャンカ駅
故大瀧詠一さんの「さらばシベリア鉄道」が浮かんだが、実は「さらば」ではなかった。
シベリア鉄道は極東のウラジオストクからモスクワまで約9000㌔超。完成は諸説あるが、同乗している湖岸鉄道ガイドの説明によると、1901年にバイカル湖周辺を残して開通、1904年にこの湖岸鉄道ができてシベリア鉄道が全線開通になったという。
さっき走ってきたシベリア鉄道の線路は後から出来たもので、いま走っている湖岸鉄道が元々のシベリア鉄道だった。

バイカル湖岸鉄道
いまは観光列車が走る路線になっており、ポート・バイカルまでの間に5カ所で停車し、付近を散策する。停車すると、湖岸鉄道ガイドが付近の解説をしてくれる。
残念ながらロシア語なので、一緒に行ったデニスに英語に訳してもらった。現在は使っていない石造りの橋を見せてもらったが、やはりバイカル湖の景色が一番だ。
次に止まったのが、崖と湖が織りなす景色が抜群の場所。線路は湖岸から10㍍ほど上の所を走っている。崖を下りると湖岸にでられる。
上から眺めるとさすが透明度世界一だけあって、湖底がしっかり見える。15~20㍍ほど沖は濃い青色。すぐ深くなっているようだ。

バイカル湖の水は軟らかな味がした
停車すると、だいたい20~30分ほどの散策時間がある。3つ目の駅では、古いトンネルを散策した。今は使っていないが、1904年完成、18番という番号が振られている。

中に入ると、すぐにひんやりとしてくる。Tシャツに長袖シャツでは耐えられない。もちろん照明もないので、100メートルほど進んで折り返してきた。
湖岸鉄道にはトンネル39、橋29があり、当時としては最高の技術を駆使して突貫工事でつくられた。バイカル湖の自然だけではなく、こっちも世界遺産になってもいいような気がする。今は100年以上前の旧線に並行して新しい線路が敷かれている。

4カ所目はけっこう大きな集落。ここで昼食タイムだが、時間は午後4時。列車の中では走り出してからすぐに車内では飲めや歌えやの大騒ぎだったので、もうそんな時間? という感じだ。
1時間ほどで汽笛が鳴って乗車の合図。5カ所目ではレンガ造りの壁などを見てから、湖岸に下りてみた。
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