• HOME
  • ブログ
  • アフリカ
  • メンフィスとその墓地遺跡 ― ギザからダハシュールまでのピラミッド地帯(エジプト) ギザ地区

メンフィスとその墓地遺跡 ― ギザからダハシュールまでのピラミッド地帯(エジプト) ギザ地区

ギザの3大ピラミッド~スフィンクス

ピラミッド、である。世界遺産の中でも、象徴的な存在を見に2006年、行ってみた。

ギザの3大ピラミッド。クフ、カフラー、メンカウラーの3人の王が築いた。まずはそこを見ないと。

エジプトの首都カイロ郊外、ギザ台地にバスで向かう。少し高い土地に巨大なものが立っているだけに、市内から遠望でき、近づくにつれてどんどん大きくなっていく姿を見ながら、ピラミッドの下に立つ。

ピラミッドのふもと、すぐ近くにある駐車場は、砂ぼこりが舞う簡素なもの。バスを降りると目の前が大ピラミッドだ。

230万個の石を積む

「クフ王のピラミッド」は、エジプト古王国第4王朝、約4500年前に造られたといい、底辺の1辺230メートル。いまは頂上部分が少し崩れているが、建設当時の高さは146メートルあったとされる。

全体の大きさもそうだが、積み上げられた石の1つ1つの大きさの方に圧倒される。使われた石の数は230万個、総重量は600万トンとされているという。

実際に数えた訳ではないだろうが、運ぶだけでも大変そうな1個数トンから数十トンにもなろうという石が、実際に積み上げられているのを見るだけでも「すごみ」がある。

近くで見ると、人の背丈に近いような高さの石もある。だいたい直方体なのだが、大きさは意外とまちまちで、斜面は階段状。遠目にはきれいな稜線に見えるが、近くで見るとけっこう凸凹していて、石が崩れていたり、がれきがあったりする。

こうしたちょっと不ぞろいの石を積み上げて、正確な四角錐を作るのは高度な技がいりそうだ。触ってみたら、石の表面はザラザラしていたので、荒削りなのだろう。

かつて化粧石というすべすべの大理石で表面が覆われていたといい、そのなごりが底辺に近いところや、カフラー王のピラミッドの頂上部分に残っている。

クフ王のピラミッドの中へ

3つのうち、クフ王のピラミッドの中に入った。アル・マムーンというイスラムのカリフ一行(盗掘団ともいえるが)が820年に、ファラオ(エジプトの王)の財宝目当てに開けた穴が、偶然内部の通路に行き当たったところが、いまは観光用の通路になっている。正式なピラミッドの入口はもう少し上にある。

巨大な石を積み重ねる

カメラの持ち込みは禁止。入って少し行くと上りの狭い階段を腰をかがめて上る。水平な所に出て「王妃の間」。そして、大回廊に行き当たる。ここは天井が高いのでホッとする空間だ。

通路にある簡単な階段を上ると、クフ王の玄室に行き着く。外は砂漠なので汗はすぐ乾くが、中は湿気でムッとし、上ったり下ったりの登山さながら。大粒の汗が吹き出る。その汗がまたこもり、逃げ場のない湿気を生む。

人が運んできた湿気なのだろうか。入場1日300人限定というのは分かる気がする。ピラミッドの中では物が腐らないといわれるが、この湿度で本当なのだろうか。

上昇通路、下降通路、大回廊などを通って着いた玄室。一部が欠けたクフ王のものとされる石棺がポツンとある。玄室といっても、本当にここが墓なのかはわかっていない。

通路の様子などと合わせて、テレビなどでみてきたのと同じ光景を実体験した、という小さな達成感。この蒸し暑さ、そう長い時間は耐えられそうもないが、床に座り込んで読書している人もいた。落ち着いてきたら意外と過ごしやすいのかもしれない。

クフ王のピラミッド内部への出入口

建設の目的や方法をはじめ、ピラミッドを巡る数々の謎が残る。紀元前5世紀ごろ、ギリシアのヘロドトスが「王の墓」と記して以来、専門家から一旅行者、見たことがない人まで、多くの人がさまざまな研究、推理、思いをめぐらせている。

他の2つのピラミッドを含めて、構造の詳細、謎に対する諸説は他に譲るが、実物を見ると人間技ではないように思えてくるのは、私だけではないだろう。

数十万人が数十年かけて造ったそうだが、巨大な石を人力とわずかな道具で設計図通りに積み上げた古代エジプト人は計り知れない能力の持ち主だ。

ピラミッドは単独の建造物ではなく、周囲に祭壇や墓などの付属施設がある。こうした複合施設を含めて「ピラミッド・コンプレックス」と呼ぶという。

カフラー王のピラミッドは底辺215メートル、高さ143・5メートルで大理石の覆いが頂上付近に残っている。メンカウラー王のピラミッドは底辺102×104メートル、高さ65メートル。3大ピラミッドを一望できるスポットがある。

スフィンクスの微笑み

3大ピラミッドに寄り添うように座るスフィンクス。人間の顔にライオンの体を持つピラミッドの守り神ともいわれる神聖な獣の巨像のできた年代も諸説ある。

スフィンクスとカフラ―王のピラミッド

カフラー王のピラミッドの前(どこが正面か分からないが)にあり、葬祭殿や河岸神殿、スフィンクス神殿などの施設も周りにあるため、カフラー王の時代に造られたピラミッド・コンプレックスとされるらしいが、スフィンクス自体はクフ王のピラミッドよりも古いともいわれている。

もともとは砂に埋もれていたそうだが、掘り出されて砂漠の厳しい環境にさらされてだいぶ痛んできており、行ったときは修復工事をしていた。

 

 

全長57メートル、高さ20メートル。かつて軍隊の演習の標的となり、銃弾によってかなり破損しているその顔が、少し微笑んで見えるのは、自分だけ「ピラミッドの秘密」を知っているからだろうか。

1979年登録

  1. この記事へのコメントはありません。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。