フェズ旧市街(モロッコ)

王宮~メディナ~ブージュルード門~ブー・イナニア・マドラサ~カラウィンモスク~タンネリ~イドリス廟

「迷宮」と呼ばれる街並みが広がっている。アフリカ大陸の北西の端にあるモロッコに、最初に出来た街が、このフェズだという。2014年、行ってみた。
迷宮に入り込む前に、まず「王宮」に行った。フェズの町は大きく2つに分かれ、旧市街が「フェズ・エル・バリ」、新市街が「フェズ・エル・ジェディド」と呼ばれている。王宮は新市街にある。
モロッコ国王がフェズに滞在するときだけ使用されるというが、高い城壁に囲まれた広大な敷地だ。正門の前に立つ。

門は大小7つあり「1週間を表す」(ガイド)という。装飾が美しい。扉はブロンズにイスラムらしい幾何学模様の細かな彫金がほどこされている。扉周りから門の壁一面にモザイクでこちらも芸が細かい。
何世紀にもわたって改修されているそうで、この門もそんなに古さを感じないが、今もこうした技術が残っているということでもある。

「あっちの門は写真を撮ってはいけません」という方を見ると、左手に小さな門がある。王宮警備の兵が出入りする門。試さなかったが、兵士に取り囲まれるのだろうか。

モザイクに飾られた旧市街

正門からバスで「ユダヤ人街」を通ってメディナ(旧市街)に向かう。ユダヤ人街は15世紀ごろにスペインから逃れてきたユダヤ人が居住したところで、家屋の1階が必ず商店になっているのが特徴だという。
城壁を通り抜け、メディナに入る。新市街と旧市街の境にあるのが「ブー・ジュルード門」だ。これをくぐると、世界遺産登録の旧市街になる。

アーチ状の門で、モザイクに飾られている。1913年につくられた。「緑色のタイルはイスラムの色です。全体に青く見えるのはフェズの色です」という。

門の向こうに見える2つのミナレットがみえる。いよいよ「迷宮入り」だ。ガイドブックにはブー・ジュルード門から入ると大きな道が楕円形の環状を描くように2本あるがその他の道は書かれていない。

その「メーンストリート」に入った。「片側2人線」で人がすれ違える程度の幅。ガイドがどんどん歩を進める。両側にある小さな店をのぞきながらも早足でついて行く。

ほどなくガイドが「ここに入ります」と建物の中へ。「ブー・イナニア・マドラサ」という神学校だった。

門のところから見えたミナレットが立っている。門は狭いが、入ると中庭になっていて、部屋が囲んでいる。床は大理石。中央に水盆があり、身を清めるのに使うという。

壁にはここも全面に、モザイク、彫刻、彫金で飾られている。14世紀に建てられた。「スペインのアルハンブラ宮殿を模してつくられました」とガイド。このころはまだアルハンブラ宮殿に入ったことがなかったが、本家はさぞや、と思わせる。

床の端に丸い石。用途を聞いたら「水がないときに石で体を清めたのです」。こすられて丸くなったのだろう。

ミナレットはエジプトやトルコなどと違って四角い。「東西南北を表してます」という。メディナの中でミナレットを見れば方角が分かるのだろうか。

 

迷宮を味わう曲がりくねった路地

ガイドは近道を行くのだろうか、時折横に折れて人一人通れるぐらいのわき道に入っていく。こうなってくると、どこをどう歩いているか分からなくなってくる。
見上げる空も狭いが、おまけに屋根がついているところが多いので、ミナレットも見えず、方向感覚もなくなる。「ここで止まります」とガイド。「カラウィン・モスク」の入口の1つだった。

9世紀にチュニジアから来たファティマという女性が建てたモスクで、大学としても使われていた。ちなみに、イスラム諸国でドアのノッカーや装身具などでよく目にする、幸運をもたらす「ファティマの手」のファティマとは違う人だという。
異教徒は入場できない。門から中をのぞくだけ。柱は270、門は14あり「金曜日には2万2000人がお祈りしています」というから、中はかなり広いようだ。イスラムの色の緑の屋根をしているのは後で知った。

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