サンクトペテルブルグ歴史地区と関連建物群(ロシア) サンクトペテルブルグ市街

エントランスは大理石、水晶のシャンデリアから圧倒され、「赤の客間」「青の客間」など1部屋ずつ違うイメージ、設計の部屋の数々。家具の90%はオリジナルで、20万点の美術品があるという。

貴族もかなりの財力だったらしい。高価なゴブラン織りに見える絵、彫刻のように立体的に見える絵など「欧州貴族を驚かせるため」のだまし絵も多い。
1916年、当時権勢を握っていたラスプーチンがここで暗殺されたという歴史的な館でもあり、事件現場は地下にあった。

ネフスキー大通りに戻る。シンボル的存在が「カザン聖堂」。フランスのナポレオン軍を破った戦勝記念で建てられたという。
ドームの聖堂を中心に、柱は並ぶ半円形の回廊。どこかで見たような気がしてバチカンのサンピエトロ寺院を思い出した。

 

「ネギ坊主」の教会が建てられた理由

そこから運河沿いに行くと「血の上の救世主教会(スパス・ナ・クラヴィ)」にでる。ロシアらしいネギ坊主のドームを持つ教会が立ち並ぶ。ロウソクの炎を表すネギ坊主は金箔や七宝焼きで覆われ、外壁はモザイク画で飾られている。

この場所では、農奴解放を行った皇帝アレクサンドル2世が1881年に暗殺され、供養のために建てられた。
内部はキリストの奇跡を描いたモザイク画に埋め尽くされている。

ドーム天井に描かれたキリストは「どこから見ても目が合います」とガイド。見上げるとそんな気がしてきた。

夜。これも世界遺産になっている「マリインスキー劇場」へ。モスクワのボリショイと覇を競うバレエ団だが、ガイドは「新しい演目の初演はいつもここです」と自慢した。
バレエをみるのは初めてだったが、ストーリーが分かりやすい「ロミオとジュリエット」だったので助かった。

1990年登録