ミケーネとティリンスの古代遺跡(ギリシャ) ミケーネ
獅子の門から一番奥にあるのが「貯水池」。今のミケーネは乾燥した感じなのだが、3000年前はどうだったのだろうか。丘の上なので、水の確保には苦労したのだろう。裏門に当たる「出陣の門」もある。
そこから、獅子の門に戻る。城壁内をぐるっと回れるように道もできている。途中、少し簡素な造りの「北門」があった。地図を見ると、防御のためか、門は少なかった。
建物の復元などはされておらず、石ばかりで荒涼とはしているが、伝説からよみがえった都の風情は感じる。獅子の門から外に出た。
城壁の少し外側、駐車場の近くでは「円形墓域B」も発掘されており、ここには24基の竪穴墓が見つかっている。黄金製の副葬品なども埋葬されていたという。
蜂の巣のような石積みの巨大墓
少し離れたところにある「アトレウスの宝庫(Treasury of Atreus)」という墓の遺跡に立ち寄った。「アガメムノンの墓」とも呼ばれ、ミケーネでは最大級の大きさを誇る。
アガメムノンの墓が2つ出てきてどっちか分からないが、副葬品が満載だっただろうと思われるので宝庫という言い方をしているのだろう。
入口に向かう通路の両側、墓の正面のファサードは高さ約11㍍、長方形の石が整然と積み上げられている。ファサードには三角形のものがはめ込まれていたであろう、空洞がある。「獅子の門と同じような彫刻などがあったといわれます」とガイド。
中に入る。天井はドーム状になっていて、てっぺんに行くまで石の大きさを変えながら丁寧に積み上げている。
「トロス墓」という様式だそうで、蜂の巣のような形から名付けられた。ミケーネで9基発見されている。
紀元前1400~1300年に造られたという。どうやって積んだのか、3000年以上前の石積み技術も見事なものだ。
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