グヌン・ムル国立公園(マレーシア)


他にも鍾乳石のきれいな洞窟で、まだ新しいのか、石はそう大きくはないが、優雅さがあるように感じる。
リバー・ケイブのほうは、文字通り洞内を川が流れている。川の浅いところに入ってみた。水はそう冷たくはないが、流れが急。洞窟の奥、暗闇に向かって流れているので、足を取られるとどうなるか。少し不気味だ。


洞窟内では、遊歩道が鍾乳石などのすき間をぬうようにしてあり、まっすぐ立って歩けないようなところも多い。その分、間近に見ることもできるのが、ここの魅力かもしれない。


その地下水が外の世界にでるのは、切り立ったがけの下。湧き出し口には、きれいな水をたたえた池がある。泳ぐ人がいるため、水がにごってしまい、せっかくの「クリアウオーター」が台無しになったこともあって遊泳自粛中という。
そのほとりがテラスのようになっており、見学を終えてお茶を飲みながら一服。次のウインド・ケイブに行くには、また急坂を上ってがけの上に出なければならない。

風がつくった地下世界

ウインド・ケイブは文字通り、風が通る洞窟。風はそれほど感じなかったけれども、鍾乳石が風で侵食されて丸みを帯びているという。


この洞窟のハイライトは「キングス・チャンバー(王の部屋)」と名づけられたホールのようなところ。魔法使いの杖のような石筍が地面からニョキニョキと伸び、天井からか鍾乳石が無数に垂れ下がっている。


それも、他とは違って、細く長く伸びていて、つくしのような形をしているものが多い。ガイドの言う通り、丸みを帯びている。

照明がしっかりあるわけではないので全貌が見えないのが少しもどかしいが、無数の石筍、鍾乳石が密集している。王の部屋と言われるだけのことはある。

ホテルに絵葉書があったので買ってきた。王のテラスのイメージが分かるだろうか。

グヌン・ムル山(2377㍍)を中心とした国立公園内にある100以上の鍾乳洞は、まだ未踏のところが多いという。今はどんな洞窟が発見され、また公開されていくのかわからないが、楽しみが増えていくことだろう。

2000年登録

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