古都京都の文化財(日本) 比叡山(洛北)

恵心堂

引き返してさっきのT字路を過ぎて先に行くと「四季講堂」がある。良源の住居跡に建てられた。

四季講堂(元三大師堂)

疫病が流行した当時、鏡の前で座禅を組むと鏡に角がある鬼が現れ、その姿を描いたお札を家になると疫病にならなかったという「角大師」の逸話などが残っている。

「角大師」の逸話

良源は元三(がんさん)大師とも呼ばれていたそうで「元三大師堂」ともいう。おみくじの発祥の地とされるそうだ。横川の範囲も結構広いらしいが、先があるのでバス停に引き返した。

弁慶も修行した?西塔

横川からバスで「西塔」へ。バス停から道を下っていくと「親鸞聖人修行の地」とある。親鸞はこのあたりにいたらしい。巡拝受付を過ぎてすぐに「にない堂」という2つの建物が見えてくる。
歩く方向の右が「法華堂」、左が「常行堂(じょうぎょうどう)」で、同じ形をしており、渡り廊下でつながっている。
弁慶がこの渡り廊下を天秤棒代わりに2つの堂を肩で担いだという伝説もあって「弁慶のにない堂」ともいわれるそう。弁慶は比叡山の僧だったとされ、乱暴だったため追い出されたというから、修行の場を担いでしまったというのも逸話としてはありか。

にない堂常行堂(左)と法華堂(右)

法華堂には普賢菩薩が祀られ、法華三昧という修行の場になっている。詳細は他に譲るが、妙法蓮華経の略というのでお経のことだろう。

にない堂法華堂

常行堂には阿弥陀如来が祀られており、念仏三昧の修行の場。念仏は仏を念じること。渡り廊下でつながっているのは、法華と念仏が一体ということを表しているのだという。

にない堂常行堂

階段を下りると、正面に「釈迦堂」。正式名称は「転法輪堂」で、西塔の中心の建物。織田信長の焼き討ち後、豊臣秀吉が大津にある園城寺(三井寺)の弥勒堂を移築して改修した。


天台建築様式の典型だというが、屋根が非常に大きく目立つ。これが特徴なのだろうか。

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