古都京都の文化財(日本) 比叡山


比叡山延暦寺は1つの寺ではなく、いくつもの堂宇でできている。山頂駅に近い順から「東塔(とうどう)」「西塔(さいとう)」「横川(よかわ)」の三塔という3つのエリアに分かれ、各エリアを結ぶバスは30分から1時間に1本程度。見学時間を想定してうまく回らないとロスが大きくなる。
考えた末に、まず一番遠いところにある「横川」に行くことにした。来るときの駅のどこかで、延暦寺三塔マップと比叡山を紹介するパンフレットを手に入れておこう。

約1200年前、最澄の草庵から始まった

比叡山延暦寺について簡単に。開山は最澄(伝教大師)。12歳で出家し、785年に東大寺で僧侶の資格を得て、比叡山に草庵を結ぶ。788年(延暦7年)に一乗止観院(現在の根本中堂)を創建したのが比叡山延暦寺の始まりだという。
その後、唐に渡って天台山で密教や禅などを学び、帰国後日本の天台宗を開いた。822年に入寂(死去)する。翌年「延暦寺」の寺号となった。
第3代天台座主の円仁(慈覚大師)、「中興の祖」といわれる良源(慈恵大師)はじめ多くの高僧を輩出したが、親鸞(浄土真宗)、法然(浄土宗)、道元(曹洞宗)、栄西(臨済宗)、日蓮(日蓮宗)、一遍(時宗)など、歴史で習った様々な宗派の開祖もここで修行している。延暦寺は宗教の大学のような役割だったらしい。

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