ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂(イタリア、ヴァチカン) 大聖堂
地下鉄サン・ジョヴァンニ駅から10分かからないほどなので交通の便もいい。駅に歩いていると、かつてのローマの城壁をくぐった。
4大バシリカを目にする
「4大バシリカ」のうち、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂は別掲するが、もう1つが「サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂」(Basilica di San Paolo fuori le mura)。前回の1991年にローマに来た時に、バスツアーで行った。ローマ旧市街からは少し離れている。
コンスタンティヌス帝が4世紀に聖パウロの墓をまつるために造った。19世紀初めに火災によってほとんどが焼失し、その後に立て直されたもの。ファサードにある金色の壁画が印象的だったが、1枚しか残っていなかった写真が不鮮明で申し訳ない。
大聖堂内部には、火災を免れた内陣のモザイク画などが残っている。次にローマに行く機会があれば、もう1度訪れてみたい場所だ。
「真実の口」「モーゼ像」…個性的な教会
大聖堂ではないが、ローマには個性的な教会が多い。世界遺産登録がされているかは解釈によって微妙だが、1991年に行った2つの教会を紹介したい。
1つは「サンタ・マリア・イン・コスメディン教会」(Santa Maria in Cosmedin)。有名な「真実の口」(Bocca della Verità)がある。パラティーノの丘を挟んでフォロ・ロマーノの反対側にあるのだが、当時地図とにらめっこしながら歩いて探したがなかなか見つからなかった記憶がある。教会に入ってもどこにあるか探し、廊下のようなところの壁にあった。
浮き彫りの海神トリトンの口に嘘つきが手を突っ込むと抜けなくなるというので入れてみたが、何も起こらなかった。真実の口は、古代のマンホールだったという。4世紀に造られた古い教会でもある。
もう1つが「サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会」(san Pietro in Vincoli)。こちらはバスツアーで行った。歩くならテルミニ駅からフォロ・ローマに向かうカヴール通り(Via Cavour)の中間あたりを左に少し入ったところにある。
聖ペテロにささげるために4世紀に建てられ、13世紀に建て替えられたという。「イン・ヴィンコリ」は囚われという意味で、聖ペテロがエルサレムとローマで牢獄につながれていた時の鎖が聖遺物として収められている。
見どころは16世紀にミケランジェロが製作した法王ユリウス2世の墓碑。サン・ピエトロ大聖堂に飾られるはずだったというだけにかなり立派だ。中央の「モーゼ像」が特に有名。写真が残っていた。
「永遠の都」と呼ばれ、古代ローマから始まって2500年の歴史が交じり合っている。バスツアーや公共交通機関もいろいろな見どころを巡るのに便利。著名なところを紹介したが、滞在期間によって何か目的をつくっていくのもいいし、ぶらっと歩いて目に付いた気になるところにふらっと入るのもまたいいだろう。
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