ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂(イタリア、ヴァチカン) 広場&噴水
広場の南から入ることになる。3つの噴水があるが、最初に見るのが「ムーア人の噴水」。北アフリカのベルベル人(ムーア人)がイルカと戦う様子をベルニーニがデザインしたという。
ムーア人が笛のようなものを持っていてそこから水が出ている。おもしろいデザインだが、意味がよくわからなかった。小さな像はトリトンだという。
広場中央にそびえているオベリスクは、26年前に来た時の記憶にも残っている。高くて見にくいが、てっぺんには「天使と悪魔」に出てきたオリーブの枝をくわえる鳩の像がある。
それを囲む大噴水が「四大河の噴水」。これもベルニーニ作で、世界の4つの大河、ガンジス、ナイル、ドナウ、ラプラタを人物で表している。なぜこの4つなのかはわからない。バロック彫刻の天才だったベルニーニだけに、見事な彫刻になっている。
頭に布をかぶったナイル、布を被って左手を大きく上げているラプラタ、どっしりと座るガンジス、教会を振り返るように両手を挙げるドナウと、それぞれ動きだしそうだが、ポーズの意味は不明だ。
噴水の前にあるフランチェスコ・ボッロミーニ設計の「サンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会」も、ベルニーニと同時期のバロック建築の傑作と言われている。噴水の背後に教会? 教会の前が噴水? なのかは別として、立派なバロック建築。中に入ったが、撮影は禁止だった。豪華な祭壇や装飾があるので、時間があれば目に収めてこよう。
広場の北側にあるのが「ネプチューンの噴水」。17世紀のデッラ・ポルタの作で、中央のネプチューンはどうやらタコと戦っている。海の神なのでタコと戦ってもいいのだが、やはり日本と違ってこちらではタコは悪魔の使いなのだろうか。
広場の左側を南に戻り、中ほどの路地を左に折れて進んでいく。途中に次の目的地「Pantheon」の標識もある。進むと「ロトンダ広場」、そしてその前に「パンテオン」が建っている。
すべての神をまつる1900年前の神殿
パンテオンは古代ローマの遺跡の中で最も当時の姿を残している建物。初代は紀元前25年にアウグストゥス帝をたたえて将軍アグリッパが建てた。火事で焼失後、西暦128年に再建され、それからここにずっとある。
正面から見ると、柱が方形に配置されているので四角い建物の気がするが、その後ろは筒型の丸い建物になっている。
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