
カルタジローネのスカーラ(イタリア)


幾何学模様などはイスラムのデザインの影響がありそうだ。同じタイルを張り付けているのではなく、違う意匠のものを配置している。その1段の中でストーリーがありそうなものもある。


毎年5月にはスカーラを花壇に見立てて花を飾る「スカーラ花祭り」。7、8月にはスカーラに模様を描くようにランプを置いて、夜はライトアップされる「聖ジャコモ祭」が催される。絵葉書でしか、様子は分からなかったが。

40分ほどかけてタイルを見ながらスカーラを上がっていると、142段もほとんど苦にならない。上がると、サンタ・マリア・デル・モンテ教会。クーポラと鐘楼を持つなかなか大きな教会だ。中は撮影できなかったが、白壁を主体としたシンプルな造りだった。

教会の入口のところに、やはりタイルで描かれた板絵がある。イスラム勢力のサラセン人を破った戦いの場面が焼き込まれているという。イタリアの教会といえば「モザイク」が定番だが、陶器の街の誇りを感じた。

1997年登録
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