アマルフィ海岸(イタリア)
立派な青銅製の扉がある。中世にコンスタンティノープル(現イスタンブール)で製造されたものだという。
隣に立つ鐘楼は、屋根が印象的だ。1180年から100年以上かけて造られた。黄色と緑色のマジョルカ焼きで外壁を飾っている。見張り塔の役目もあったという。日が差すときらきら光る。
高級リゾート地を生む景色の美しさ
広場に戻り、山側に向かってメーンストリートを歩く。緩やかな上り坂になっているのは、土地柄のせいだろう。レストランや土産物屋などが立ち並ぶ。
門のようにトンネルになっている建物まで行く。その横に「プレセピオ(Presepio)」というクリスマス飾りがあった。
記憶にないのだが、日本映画「アマルフィ 女神の報酬」でも登場したという。クリスマスには石の家に明かりを灯す。
そこでUターンした。先に行くと「紙の博物館」がある。アマルフィは紙が名産で、中国から伝わった紙をいち早く生産し、各地に出荷していたという。
メーンストリートを下り、海に出た。谷あいに、上へ伸びていく街の様子が分かる。来たときは広いと思ったが、こうしてみると、一大海洋国家にしては「国土」はそんなに大きくはない。
突堤を行くと、先の広場で結婚の写真撮影だろうか、新郎新婦と思われる2人がポーズをとっている。そこからのアマルフィの景色がいいということなので、写真スポットに選ばれたのだろう。
邪魔にならないように、街の景色を楽しんだ。街に向かって右手の岩山には13世紀に造られたという修道院や、見張りの塔などが残っている。
海から見ると、街は入り江にへばりつくように建てられた建物でびっしり。海岸道路に面して市庁舎や博物館など公的機関も軒を連ねている。
ドゥオモ広場の一角、せっかくなのでオープンカフェでドゥオモなどを見ながらピザとビールの昼食をとった。
帰り道、くねくね道でアマルフィの街が見えたり隠れたりしながら、バスでナポリに向かった。
そうそう、アマルフィの街もきれいだったが、世界遺産になったのは、やはり海岸線の美しさだ。イタリア屈指の高級リゾートになっていて、ポジターノ、ラヴェッロなどが知られている。
見られたのは一部だけだが、進行方向が逆だと、また違った景色に見える。
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