クスコ市街(ペルー)

リマ空港~クスコ空港~アルマス広場~12角の石~サント・ドミンゴ教会

踏み出す1歩がなぜか重い。標高約3400㍍、かつてのインカ帝国の都に2013年、行ってみた。

ペルーの首都リマ(Lima)の空港を経由し、成田空港を離れて久しぶりに屋外の地面に降りたのがここクスコ(Cusco)空港だった。

飛行機の中で日本で処方してもらった高山病予防薬を飲んでおいたが、空港の駐車場に移動するのにも、水中歩行している感じ。1度降りたリマは海に面した街なので、平地からいきなり富士山山頂付近に降ろされたようなものだから、さすがに体が驚いているのだろう。

よく「高地ではゆっくり行動を」と注意されるが、慣れるまではすばやい行動そのものが無理そう。「高山病の症状が出るまで数時間かかるので、それまでに街を見て、標高の低いところへ移動しましょう」というガイドの言葉を信じよう。

アルマス広場に立つ2つの教会

市の中心部、アルマス広場(Plaza de Armas)に向かう。「Ave.El Sol」(太陽通り)を通って古そうな石造りの町に入る。

「お祭りをやっているようなので、きょうは途中までしか行けません。ここで降ります」と促され、広場の手前で降りると独特のメロディーのアンデス音楽に合わせて、民族衣装で着飾った人たちが踊りながら行進している。

ここで暮らす人たちの心肺能力恐るべし。ペルーのさまざまな都市からやってきた人たちが地元の音楽と踊りを披露する祭り。偶然だったが、歓迎されているようで気持ちがいい。

クスコは13世紀初頭から、フランシスコ・ピサロが率いるスペイン人によって制圧される1533年までインカ帝国の首都だった。アルマス広場(当時の名前ではないが)は、スペイン人によって改造され、神殿を壊してキリスト教への改宗のための「カテドラル」を建設した。1550年から約100年かけてつくられた。

中には入らなかったが、銀の祭壇や宗教画が飾られているという。外壁の彫刻もきれいに残り、征服者の建物ではあるが、建物としてはりっぱなものだ。

同じくアルマス広場に面して、2つの立ち姿のきれいな塔を持つ「ラ・コンパーニア・デ・ヘスス教会」が建つ。ヘススは、日本ではザビエルで知られるイエズス会のことだそうだ。16世紀に建設された。

カテドラルは巨大だが、こちらも外壁面の彫刻はさらに見事なもの。征服者が被征服者を使って建てたものではあるが。

 

インカの石組みの奥深さ

インカ帝国、クスコといえば「インカの石組み」と呼ばれる、かみそりの刃1枚通せないと言われる精巧な石組み(石積み)が有名だ。中でも「12角の石」と言われる石組みが象徴的とされる。

街のいたる所にあるインカの石組

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