アテネのアクロポリス(ギリシャ)

アウグストゥスの神殿跡

女性像が頭で支える神殿

神殿の先に、ギリシャ国旗がはためく展望所でアテネの街を見下ろした後、北側に回る。


道を挟んで神殿の反対側、右手に神殿がある。「エレクティオン(Erechthion)」という、アクロポリスの丘のもう1つの見どころでもある。

エレクティオン

「カリアティードの柱廊」という少し出っ張ったところ。6人の女性像が立っている。頭で屋根を支えている珍しいデザイン。大気汚染などもあって、顔がだいぶ痛んでいる。
今立っているのは複製像で、これ以上痛まないようにオリジナルは麓の「アクロポリス博物館」に収蔵されている。あとで見に行こう。


紀元前420年に建てられた神殿で、アテナが市民に贈った聖なるオリーブの木を囲むように建てられたのだという。


エレクティオンをぐるっと1周すると、最初のパルテノン神殿の北側に出て、そこから入ってきた西側正面へと進む。このあたりにも礎石が散らばっているので、多くの建物があったのだろう。


ゆっくり回って2時間半ほど。プロピレアをくぐって、出口へ向かった。

オリジナルの遺物が収まる博物館

出口を出て左手へ、アクロポリスの丘を下る。昼過ぎでちょっとおなかがすいてきたので、ホテルの朝食の時にもらってきたクロワッサンをほおばりながら歩く。
上から見たイロド・アティコス音楽堂、その隣の共通チケットで入れるディオニソス劇場の前を通り、ディオニシウ・アレオパギトゥ通りを進んで「(新)アクロポリス博物館」に急いだ。


土曜日の13時過ぎ、結構並んでいた。30~40分ぐらいは待つかな、と覚悟して列の後ろに並ぶ。床にはめ込まれたガラスや手すり越しに下を見ると、発掘された遺跡。博物館が遺跡の上に建っている。
やはり40分ほどかかって中へ。10ユーロの単独入場チケットしかない。来る時間が分からなかったのでネットで購入しなかったが、ちょっと反省した。
斜面を上がっていくと、たぶん4階。パルテノン神殿のギャラリーになる。パルテノン神殿を再現したホールで、破風やメトープなどのオリジナルもある。

パルテノン神殿のメトープ

神殿の外側や内側を飾っていたものだが、並べられた中に空きがあったり、明らかに複製とわかるものも多い。
19世紀に駐オスマントルコの大使だった英国のエルギン卿が、パルテノン神殿から遺物を数多く持ち出して、というよりは正規な手続きは経ていないので、盗んでいったというのが正しい。大英博物館に売り払ったというから、たちが悪い。「エルギン・マーブル」として展示されている。

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