ヴァチカン(バチカン)市国 サン・ピエトロ大聖堂
1377年にフランスにとらわれていた(アヴィニョンの捕囚)法王が、ここに法王庁を置き、ユリウス2世が壊れかけていたコンスタンティヌス1世のバシリカに代わる大聖堂建設を決めた。
建設は1506年にブラマンテによって始まり、ラファエロらを経てミケランジェロに。1546年に大クーポラをデザインしたが、26年後の完成は見届けられなかった。
大聖堂全体は1626年に完成したとされる。1646年からはベルニーニが建設に加わり、ファサードの改修や柱廊を持つ広場をつくり、世界最大のキリスト教会になった。
正面のファサードの上には11人の使徒の像が立っている。
大聖堂に入るには、向かって右側に列ができているのでそこに並ぶ。平日の夕方、その長い列ではなく10分ぐらいで手荷物検査へ。大きなリュックはだめというので、最小限の小さめのバッグにしてきて正解。入場料は無料だ。
扉は5つある。中央の扉が開いていた。一番右にあるのが「聖年の扉」。5つの中では最もきらびやかな装飾がされていた。25年に1度の聖年にしか開かないので、残念ながら前年2016年に開いていたが、行った時は閉まっていた。
各扉にも装飾があり、一番左の扉は「死者の扉」という。中央扉は旧大聖堂から受け継いだものだといい、15世紀のもので「フィラレーテの扉」。そこから入る。
荘厳な「ピエタ」から始まる
中もさすがに巨大だ。天井が高い。壁、天井、床…あらゆるところに彫刻など装飾がある。豪華絢爛、とはこのことを言うのだろう。
まず見なければならないのが、入って右の側廊にある「ピエタ」。ミケランジェロが1500年の聖年に当たって製作した。
大理石から掘り出したとは思えない繊細さ。聖母マリアが磔で亡くなったキリストを抱きかかえている姿は、キリスト教徒ではなくとも胸に迫るものがある。
とにかく広いので、まず右の側廊と中央の身廊を行ったり来たりしながら奥に進む。すぐに絵が飾られた「聖セバスティアーノの礼拝堂」がある。
進むと「グレゴリウス13世の墓碑」。現在使われている暦となる「グレゴリウス暦」を採用した教皇として知られる。
小さな礼拝堂などもあるのでゆっくり見ながら進んだ。時々は天井も見上げたい。装飾や小さいクーポラがたくさんある。
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