紀伊山地の霊場と参詣道(日本) 熊野三山と熊野古道
りっぱなしめ縄のある朱塗りの神門をくぐると本殿前に出る。
左に拝殿、正面に鈴門という本殿への門が並ぶ。その奥に、結宮、速玉宮、上三殿、中四社、下四社と並んでいる。
この大社は、熊野三神が降臨した新宮市にある神倉山の霊石ゴトビキ岩(天ノ岩盾)から今の場所に移ったので、このあたりを新宮というそうだ。128年というから約1900年前、神話の時代だ。
祭神は、熊野三神のうち、熊野速玉大神(はやたまおおかみ=いざなぎのみこと)と、熊野夫須美大神(ふすみおおかみ=いざなみのみこと)を主神に、12の神々。
日本の神は漢字表記で、使う漢字も数通りあって、読み方も今の読み方ではない場合があり、しかも違う名前を持っていて同じようにいくつも漢字表記される。漢字にも意味があるのだろうが「いざなぎのみこと」「いざなみのみこと」ならすぐ分かるのに…そんなことを思いながら、順番におまいりした。
速玉大社の宝物館には国宝が満載と聞いていたので行ってみたら、まだ開いていなかった。開館時間は過ぎていたので、社務所に行って開けてもらった。
撮影できなかったが、神宝の扇や箱、神社の飾りや組紐、かんざしなどなど、さまざまな国宝がそう厳重には見えないガラスケースにずらりと収まっている。「これも?」というのもあるので、のぞいてみたい。
88羽のカラスで災難除け
熊野速玉大社に近い権現前バス停から路線バスで「熊野本宮大社」に向かう。山に入るにつれて雨は上がってきて、熊野川のエメラルド色の水がきれいだ。
バス停から本宮大社に向かう。石の鳥居をくぐると、目の前にまた階段が立ちふさがる。
きれいな石段なのであまり足には来ないが、上って本宮の中に入って疲れがどっと出た。白いシートで本殿がみえないのだ。
実は正遷座120年を迎え、行った2013年は建物の修復工事の真っ最中。階段の下に書いてあったかもしれないが見落としたのか。23年ぶりに来たのに、葺き替えが終わった桧皮屋根が少し見えるだけ・・・けっこう残念。私と同じように思った人のためにか、大きな写真があった。
古ぼけているが、1990年に撮った写真もあるので、修復前の姿を。
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