古都奈良の文化財 薬師寺・唐招提寺(日本)

西ノ京駅~薬師寺~大唐西域壁画殿~唐招提寺

どうも、薬師寺に行くときは塔が1つしか見られないようだ。最初に行ったのは修学旅行の1976年。そのときは東塔しかなかった。西塔は1981年に再建されている。近くに行く機会があったので、唐招提寺と一緒に2014年、行ってみた。
近鉄西ノ京駅からまず薬師寺に歩いていった。5分ほどで着く北受付から入ってみると、左の方に大きな四角い建物が目立つ。
いやな予感。たぶん、入口に書いてあったのだろうが「東塔」が平成の大修理ですっぽりと覆いがしてある。思いついて来てはみたが、HPなどで確認すればよかったと、これまで何度かやらかしてきた失敗をまたも繰り返して、ちょっと反省した。

金堂(右)と修理中の東塔

薬師寺といえば、奈良時代から残る国宝の東塔。ちょっと写真は古ぼけているが、平成31年まで見られない予定なので、まず東塔から。

薬師寺東塔(1976年当時)

「凍える音楽」東塔の優美さ

76年当時のしおりによると、680年に天武天皇の勅願によって飛鳥地方に創建され、持統天皇の698年に完成、平城京遷都で現在の地に716年に移築された。自然災害、大火、戦火などで東塔のみが1300年以上の時を刻んでいる。
六重塔に見えるが、三重塔で間にあるのは裳階(もこし)という屋根。美しさから「凍える音楽」という愛称がついているという。白鳳建築の代表的存在だ。

とはいえ、東塔は今は大きな箱の中。気を取り直して境内を歩く。
北受付から入ってすぐにあるのが「大講堂」。西塔同様に「白鳳伽藍」と呼ばれる堂宇が再建されており、ここもその1つ。
そういえば、伽藍を囲むようにある回廊も76年にはなかった。これも再建中だという。国宝「仏足石」がここにある。


大講堂の先にある、西塔と東塔に挟まれた優美な建物は「金堂」。1976年に再建されたというから、前回見たときはできて半年ほどのホヤホヤだったということになる。

境内に点在する国宝の数々

76年のしおりには金堂の記述がないので、今回もらったしおりを見る。金堂は創建当時「竜宮造り」という美しい建物だったという。
国宝の本尊「薬師三尊像」の薬師如来を真ん中に、右に日光菩薩、左に月光菩薩が鎮座している。ちょうど、窓が開いていて外からも見えた。


金堂から修理中の東塔の後ろに回り込むと「東院堂」がある。これも国宝。元々は養老年間(717~724年)に吉備内親王が元明天皇の冥福を祈って建立した。このあたりの名前は歴史で習った覚えがあるかもしれない。


一度焼失したが、1285年に再建され、今は国宝「聖観世音菩薩」が置かれている。こちらも窓が開いていたので、外からもお顔を拝めた。


西塔は赤と緑(青)の色遣いが鮮やか。「あお(青)」と「に(丹=赤)」で「あおによし」と歌われた奈良、白鳳時代の色なのだという。


東塔にはそんな色が残っていなかったのは、長い年月の間に色はなくなり、修理などで白壁になっていたからだという。
西塔は1528年の兵火で焼失した。次こそは、東西の塔がそろっている姿を見たいものだ。ぐるっと回って南門にでた。確か、前はここから入ったと記憶している。


薬師寺伽藍をでて、西ノ京にもう1つある世界遺産の「唐招提寺」に向かって歩いていく。途中に「玄奘三蔵院伽藍」と、平山郁夫画伯の壁画を飾る「大唐西域壁画殿」がある。薬師寺のチケットに入っているのでせっかくだから寄った後に、唐招提寺へ向かった。

唐僧鑑真を招いた寺

入口をはいってすぐに「国宝金堂平成大修理」のパンフレットにドキッとしたが、2009年に終了していた。ホッとして参道に入り「金堂」に向かって歩いた。
よく知られる鑑真和上が759年に道場として創建した。鑑真和上は唐の高僧で日本からの招きに応じたものの、航海に5度失敗。失明したが、苦難の末に6度目で来日を果たした話は有名だ。井上靖の「天平の甍」で知っている方も多いだろう。
1976年に一度見ているが、38年ぶりに目の前に現れた金堂はたぶん、修理を終えてきれいになったのだろうか。当時との違いまではよく分からないが、こちらは東大寺と並ぶ「天平建築」の傑作とされる。


金堂の右手から回り込んでいくと、国宝の宝庫になる。「鼓楼」は鎌倉時代の1240年に再建された建物で仏舎利を安置している。

唐招提寺鼓楼(左)

「講堂」は唐招提寺創建に当たって平城京から移築した建物で、現存する唯一の宮殿建築だという。


「宝蔵」「経蔵」は創建前からあった建物を改築したもので日本最古の校倉造り。38年前にはあまりよく分かっていなかったが、あらためて来てみると気づかされることは多い。

唐招提寺宝蔵(右)と経蔵

帰りはバスもあるが、西ノ京駅までブラブラ歩いた。ゆっくり歩いても15~20分ほど。3月中旬、梅が満開だった。

1994年登録

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