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メンフィスとその墓地遺跡 ― ギザからダハシュールまでのピラミッド地帯(エジプト) ギザ地区

人が運んできた湿気なのだろうか。入場1日300人限定というのは分かる気がする。ピラミッドの中では物が腐らないといわれるが、この湿度で本当なのだろうか。

上昇通路、下降通路、大回廊などを通って着いた玄室。一部が欠けたクフ王のものとされる石棺がポツンとある。玄室といっても、本当にここが墓なのかはわかっていない。

通路の様子などと合わせて、テレビなどでみてきたのと同じ光景を実体験した、という小さな達成感。この蒸し暑さ、そう長い時間は耐えられそうもないが、床に座り込んで読書している人もいた。落ち着いてきたら意外と過ごしやすいのかもしれない。

クフ王のピラミッド内部への出入口

建設の目的や方法をはじめ、ピラミッドを巡る数々の謎が残る。紀元前5世紀ごろ、ギリシアのヘロドトスが「王の墓」と記して以来、専門家から一旅行者、見たことがない人まで、多くの人がさまざまな研究、推理、思いをめぐらせている。

他の2つのピラミッドを含めて、構造の詳細、謎に対する諸説は他に譲るが、実物を見ると人間技ではないように思えてくるのは、私だけではないだろう。

数十万人が数十年かけて造ったそうだが、巨大な石を人力とわずかな道具で設計図通りに積み上げた古代エジプト人は計り知れない能力の持ち主だ。

ピラミッドは単独の建造物ではなく、周囲に祭壇や墓などの付属施設がある。こうした複合施設を含めて「ピラミッド・コンプレックス」と呼ぶという。

カフラー王のピラミッドは底辺215㍍、高さ143・5㍍で大理石の覆いが頂上付近に残っている。メンカウラー王のピラミッドは底辺102×104㍍、高さ65㍍。3大ピラミッドを一望できるスポットがある。

スフィンクスの微笑み

3大ピラミッドに寄り添うように座るスフィンクス(Sphinx)。人間の顔にライオンの体を持つピラミッドの守り神ともいわれる神聖な獣の巨像のできた年代も諸説ある。

スフィンクスとカフラ―王のピラミッド

カフラー王のピラミッドの前(どこが正面か分からないが)にあり、葬祭殿や河岸神殿、スフィンクス神殿などの施設も周りにあるため、カフラー王の時代に造られたピラミッド・コンプレックスとされるらしいが、スフィンクス自体はクフ王のピラミッドよりも古いともいわれている。

もともとは砂に埋もれていたそうだが、掘り出されて砂漠の厳しい環境にさらされてだいぶ痛んできており、行ったときは修復工事をしていた。

 

 

全長57㍍、高さ20㍍。かつて軍隊の演習の標的となり、銃弾によってかなり破損しているその顔が、少し微笑んで見えるのは、自分だけ「ピラミッドの秘密」を知っているからだろうか。

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