古都京都の文化財(日本) 西本願寺(洛中)
御影堂から中に入ってみた。参拝に入れる「外陣」という大広間は、畳441枚が敷けるそうで約1200人が一度に参拝できるという広さ。
渡り廊下でつながった阿弥陀堂に歩いて行ったが、扉が閉まっていて、阿弥陀堂には入れなかった。内陣の修復工事中だったが、外陣に入れなかったのは何か理由があったのか、入口が違ったのかもしれない。
ちなみに阿弥陀堂も外陣には畳285枚が敷け、約800人が一度に参拝できる広さという。
秀吉の時代につくられた国宝建築
外に出て御影堂門に戻る。中には入れないが、御影堂の奥に秀吉の桃山時代につくられた国宝の「書院」があり、障壁画が素晴らしいという。隣には現存最古の「能舞台」もある。
南東角には、国宝の「飛雲閣」。金閣、銀閣と「京都三名閣」というそうで、豊臣秀吉が建てた聚楽第の一部を移築したもの。こちらも通常公開はしていない。塀越しに飛雲閣と思われる建物の姿を少し見られる。
西本願寺では、お坊さんが解説しながら境内を案内してくれる企画があるが、行った時は時間が合わなかった。今はコロナ禍で中止しているが、行く機会があったらHPなどで調べてみては。
さて、外に出て、目指すのは国宝の「唐門」。西本願寺の南側にある。御影堂門を出て右に築地塀に沿って歩き、角を右に折れると、御影堂門より小ぶりだが、細工がしっかりした門に着く。
豪華絢爛、見ていて飽きない門
唐門は、秀吉がつくり、没した場所とされる伏見城にあった門を移築したといわれているそう。「唐破風」という曲線を描く屋根、柱や梁にびっしりと金具の装飾や彩色した彫刻が施してある。
普段からそうなのか、修復工事間近だったからか、門は閉じられ、柵が設けられていた。それでも、豪華な装飾、彫刻などは見上げられた。獅子や龍、麒麟、鳳凰と思われる想像上の生き物など、主に動植物が描かれており、鶴などの縁起物もあった。
じっと見ていると日が暮れるということから「日暮(ひぐらし)門」とも呼ばれる。どこかで聞いたことがあると思ったが、世界遺産日光東照宮の陽明門も同様の細工があって、そう呼ばれていた。
2022年3月には、今回見た彫刻や装飾がさらに鮮やかになっているのだろう。そうなった時に再度見に行きたいと思わせてくれる門でもある。
この記事へのコメントはありません。