オリンピア(ギリシャ)


ヘラ神殿で採火したかは分からないが、ヘラ神殿は紀元前7世紀に建てられたギリシャでも最古級の神殿だから、現代の採火式の会場になったのだろう。太い柱がいまも立っている。

ヘラ神殿とヘラの祭壇

実際の採火式は非公開で女性のみで行われる。巫女が凹面鏡で太陽光を集め、トーチに採火する。その様子が、ヘラ神殿前の説明版に書かれている。


ちなみに、オリンピック大会期間中に聖火が初めて灯ったのは1928年アムステルダム大会。1936年ベルリン大会から聖火をオリンピアで採火し、リレーするようになった。日本に聖火が灯されるのは、夏冬オリンピック合わせて4回目になる。


この神殿からは「幼いディオニソスを抱くヘルメス像」が発掘されていて、博物館にある。古代ギリシャ彫刻の名作とされる。

博物館を見逃さないで

最後に、円形の「フィリペイオン」。紀元前4世紀にマケドニア王フィリプス2世が奉納した建物で、アレクサンダー大王が完成させたという。柱が円形に立てられ、原形をとどめている。


ここを抜けると、初めに見たパレストラのところに出る。3時間以上かかった。道を引き返して、入口(出口)を過ぎ、5分ほどまっすぐ行くと「オリンピア考古学博物館」にでる。
先に紹介したものもあるが、オリンピアで発掘された、彫刻や武器、陶器などゼウスら神々への捧げられた遺物が展示されている。「ゼウスとガニメデス像」など名品も多い。見逃さないで。

博物館のゼウスとガニメデス像

1989年登録

  1. この記事へのコメントはありません。