ポンペイ、エルコラーノ及びトッレ・アヌンツィアータの遺跡地域 (イタリア) ポンペイ


カウンター? には甕のようなものが埋め込まれていたのだろう、今は灰でいっぱいになっていて、口の丸い輪が見える。その中に入っていたのは、このあたりで作っていたとされるワインだろうか。
「いらっしゃい」「ワイン2杯、よろしく」という会話が、掃除したらすぐにでも再開されそうな感じに、当時の様子を想像しながらしばし、たたずむ。2000年近く前のものとは思えないほど「そのまま」残っているので、酒場に限らず、火山灰さえどければすぐにでも「日常」が戻りそうな気がする。

厚さ6㍍の火山灰に埋もれた街

西暦79年8月24日、ポンペイから望めるヴェスヴィオ火山(Il monte Vesuvio)が大爆発を起こした。かなり広範囲でその様子は目撃されている。風の関係なのか、地形の関係なのか、ポンペイには一昼夜火山灰は降り続け、最後は日本でも雲仙普賢岳で大災害になった火砕流が街を襲って壊滅した。
降り積もった火山灰の厚さは6㍍。しかも、最後は一瞬にして大量の火山灰に埋まり、以降忘れられた街になった。18世紀半ばに再発見され、当時の生活していたままの状態で見つかった。

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