
古都京都の文化財(日本) 宇治平等院鳳凰堂・宇治上神社(洛南)
雨だったので、池越しにちょっと鳳凰堂を眺めた。中堂の扉の窓から阿弥陀如来の顔を拝める。すぐにミュージアム「鳳翔館」に避難した。

中堂の阿弥陀如来像
中堂の壁にあった雲中供養菩薩像の実物もここにある。忘れてはいけないのが名前の由来になった「鳳凰」。鳳凰堂の屋根の上に一対あるが、外にあるのは2代目で、元々の鳳凰もここに収められている。

鳳凰堂の屋根に立つ鳳凰
最古の神社建築
宇治にあるもう1つの世界遺産登録建築にも行ってみた。宇治川を挟んで鳳凰堂の反対側にある「宇治上神社」という。
観光ルートにはまだなっていないようだった。雨のせいもあるのだろうが、閑散としていた。それが逆に厳粛さを出している。

鳥居をくぐっていくと、こじんまりした印象の社に着く。まず正面にあるのが「拝殿」の建物。鎌倉時代に造られた。後で裏手にある「本殿」を見るのだが、どちらかというとこちらの方が本殿かと思うほど、外見は立派。「寝殿造」というから、鳳凰堂と同じ様式らしい。

宇治上神社拝殿
「本殿」と「拝殿」はどちらも国宝になっている。こんな小さな神社に2つも、と思いながら拝殿から回って本殿へ。この本殿、日本最古の神社建築なのだという。
調査によると1060年ごろの建築だといい、鳳凰堂と同時期のもの。祭神は菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)と、応神天皇(父)、仁徳天皇(兄)で、本殿は中にある3つの社殿からなっている。

宇治上神社本殿
建物の格子の壁で外からは隠されているが、格子からすかして中の本殿を見ることは可能だ。この神社は、平等院の鎮守社としての役割があったとされている。
境内には苔むした屋根の「春日社」という重要文化財の社もある。

宇治上神社境内の春日社
鳳凰堂、宇治上神社とも宇治駅から近く、多少の雨でも両方歩いて回るのは可能なので、鳳凰堂だけではなくこちらにも足を伸ばしてみてはいかがだろう。
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