イスラム都市カイロ(エジプト)

カイロ市内~ハンハリーリ市場~モハメド・アリ・モスク~カイロ博物館

ナイル川に面しているカイロ(Cairo)の街、人も車も、ごちゃごちゃに「動いている」という感じで活気がある。2006年、行ってみた。

当時人口1500万人ぐらいというから、東京都より多い。ツアーバスで走っていて気になったのは信号の少なさ。ドライバー同士に暗黙のルールがあるのだろうか。

「事故はたくさんあります」とガイドは話したが、危なっかしい運転ながら、巧みによけあっている。ただ、渋滞もひどい。譲り合いの精神は少ないようだ。車窓から、暇に任せてアラビア文字と洋数字が併記されているナンバーをみていたら、しまいにはアラビア数字だけでもわかるようになってしまった。そのぐらい、渋滞にはまると時間を持て余す。

ピラミッドが見えるイスラム都市

古都の活気を味わえるのが、最大の市場のハンハリーリ市場(Khan Al-Khalili)。イスラム都市にありがちな細い道に小さな店がぎっしり建ち並ぶ。

3回右に曲がっても元に戻れないことが多い。目印の店を覚え、角の写真も撮ってすぐ見られるようにしておいたが、似たような店も多く、迷子になりそうになった。

カイロは、7世紀からエジプトを治めたイスラム勢力が、969年に新しい都として建設が始まったという。江戸よりはずっと古い。

ピラミッドが見えるように、というか、敬意を払ってというか、ピラミッドのそばに街が建設されている。街中の少し高いところや、道路からもピラミッドがみえる。

ピラミッドがあるギザ地区とは別に、カイロ市内にあるイスラム系の建造物などを中心に、世界遺産になっている。モスクが主だが、その中でも新しい1830年完成のムハンマド・アリ・モスク(Mosque of Muhammad Ali)にいった。

モスクに入る時、女性は注意

小高い山の中腹あたりにあり、カイロ市街が一望できる。砦を築くのに絶好の場所。モスクは、侵入者から街を守るためにつくられた「シタデル」という城塞の中にある。

このモスク、2本の尖塔、ミナレットがそびえている。どこかで見たことがあると思ったら、このミナレットの形はトルコの様式だという。エジプト様式を見たい方は、ハンハリーリ市場に近い、エル・アズハル・モスクにりっぱなのがあるそうだ。

中に入る前の中庭には八角形の屋根の「清めの泉」がある。ここでイスラム教徒は身を清めて中に入る。その後ろには「時計塔」。1845年にフランスから贈られたものだという。

モスク内に入る時は、特に女性は注意が必要。手足を含めて露出が多いと判断されると、マントのような体をスッポリ覆う布を着せられる。ガイドの女性も羽織っていた。

内部は、金色を主体にしてさまざまな装飾が施されている。天井からつり下げられた巨大な円形のランプの光で、かなりきれいだ。

ガイドブックによると、このモスクを作ったモハンメド・アリはアルバニア人で、ナポレオンの占領下のエジプトを解放する戦争に参加している。

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