富岡製糸場と絹産業遺産群(日本)


2階にいくと、蚕棚や火鉢置き場などもある。2階からのぞくと真下にすのこを通して囲炉裏がある。暖かい空気が2階に上がるようになっており、基本的には寒い時に暖めることが重要だったようで「温度を25、26度に保っていた」(解説員)という。屋根には開閉式の換気口がついていた。


もう1つの登録遺産「荒船風穴」は、群馬県下仁田町の山あいの洞穴。今回は行かなかった。パンフレットによると、天然の冷気を利用して蚕種を保存し、年1回だった養蚕を複数回行えるようにしたという。
富岡製糸場で近代的な機械製糸が始まり、生産量を増やすための原料の繭の増産のために蚕の飼育技術を向上させ、生まれた卵を保存する方法を見つけ、絹と卵を海外に輸出する。一連の日本の絹産業の発展がこの4つの施設に凝縮されている。ボランティアの解説員はじめ、世界遺産に対する街の人たちの取り組みにも意気込みを感じた。

2014年登録

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