シントラの歴史的景観(ポルトガル)

「ガレオン船の間」という広い部屋に出る。ガレオン船というのは、大航海時代に活躍した船。ここも天井がその船底の形をしており、ガレオン船の絵が描かれている。

ガレオン船の間

小さな部屋もそうだが、壁には「アズレージョ」というポルトガル独特の青タイルが張られている。ただやはり、天井を見逃したくない。上を向いて歩こう。
王宮殿一番の見どころというのが「紋章の間」。マヌエル1世が、王家とポルトガル王家を支える貴族の紋章を描いた木製の天井をつくった。


鹿が名前を書いたタスキのようなものを巻いているのが描かれている。ここにはインド航路を開いたヴァスコ・ダ・ガマの紋章もあるので、探してみよう。
「GAMA」とあるのを見つけて写真を撮ってはみたが、薄暗くて遠いのと、カメラ性能もあって、お見せできるようなものが撮れなかったが。壁には一面にアズレージョで飾られている。

アズレージョの装飾

中庭を眺めてから「中国の間」へ。中国からの調度がおかれているが、なぜここに中国の間があるのかは分からなかった。
「礼拝堂」は絵タイルと床のモザイクで飾られていた。

礼拝堂

「アラブの間」には真ん中に噴水があり、壁はアズレージョ。それぞれ特徴がはっきりしている部屋が続く。最後に台所へ。天井が高く、明かり取りか排気口なのか、てっぺんに穴が空いている。

アラブの間

空模様は微妙。青空は見えるのに、霧雨が時々やってくる。外に出ると、王宮の前で結婚式だろうか、新郎新婦がいた。写真スポットなのだろう。
よく見ると彫刻で飾られた窓がきれいだ。次に向かう「ペナ宮」へのバス乗り場へ。バスダイヤは滅茶苦茶になっていたが、運よくペナ宮方面へ向かうバスが、今度はすぐに来てくれた。

霧に浮かぶへんてこ?な宮殿

シントラ一帯は、宮殿のほかに貴族の館などが丘の中に点在している。王宮殿からバスで丘を登っていく。今度は予想外の霧が深くなってきた。
途中に「ムーア人の砦」という8~9世紀の遺跡がある。遺跡自体は廃墟のようになっているが、展望がすばらしいらしい。ただ、この霧では50㍍先も見えないだろうと思い、そのまま通過して「ペナ宮」で降りた。
入口から坂を上っていった。ペナ宮の姿が見えたのは、間近に近づいてからだった。

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