ヴァチカン(バチカン)市国 ヴァチカン(バチカン)美術館
目を引いたものを少し見ながら進む。かなり豪奢なもので、絵柄も宗教のテーマが多いようだ。
「地図のギャラリー」にはイタリア各地の地図が展示されている。伊能忠敬の日本地図もそうだが、地図というは十分美術品になるというのを実感する。
ここのあたりの廊下は、天井の装飾もきれいだ。ぜひ上を見て歩こう。
ルネサンスの巨匠ラファエロの洪水
いよいよ「ラファエロの間」にたどり着く。4つの部屋で構成されている。第1室「コンスタンティヌスの間」から見て行く。一番大きな部屋だというが、ここは修復中のため足場が組まれていて「コンスタンティヌスの洗礼」は一部が見られなかった。
サン・ピエトロ大聖堂の元になったバシリカを建てたローマ皇帝コンスタンティヌス1世の生涯が描かれている。「コンスタンティヌスの寄進状」は見られたが「十字架の出現」「ミルウィウス橋の戦い」は足場に隠れていた。
第2室は「ヘリオドロスの間」。キリスト教の歴史書の1つ「マカバイ記」にあるヘリオドロスの物語を描いた「ヘリオドロスの神殿からの追放」の絵から部屋の名前が付けられたという。
「大教皇レオとアッティラの会談」は、法王レオ1世とフン族の王アッティラの停戦交渉を描いている。黒い馬に乗ったレオ1世の隣に黒い服を着たラファエロ自身が描かれているという。
「ボルセーナのミサ」はミサの最中にパンから血が流れたという奇跡の説話が題材になっている。
「聖ペテロの放免」では、ペテロの釈放の様子を描いている。「ラファエロの間」は1508年に法王ユリウス2世が自分の部屋を装飾するフレスコ画のために、ラファエロを指名し、弟子たちとともに24歳から亡くなる37歳まで4部屋を描き続けた。完成は見られなかった。
さて、第3室がもっとも有名な「署名の間」。法王が書類に署名した部屋からついたという。見たかったものがある。「アテネ(アテナイ)の学堂」。たぶん、歴史で習ってみたことがある人も多いだろう。
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