サーンチーの仏教建造物群(インド)

最後に「西トラナ(ウエスト・ゲート)」。ここは人間が柱を支えるように彫刻されている。

サルナートで鹿に初説法した話や、ブッダが生まれ変わる前に猿だった物語などが題材になっているという。

「ブッダを表すシンボルとして、チャクラ、髪、菩提樹、傘などがあり、たくさん描かれています」。厚い信仰がこの地にあったということだろう。

ストゥーパに上ってみよう

ストゥーパの外側を1周して、南トラナから中に入る。ストゥーパの外周はぐるっと壁で囲まれており、その壁とストゥーパ本体との間が通路になっていて歩けるので、1周してみた。四角い石が丁寧に積まれている。ブッダの彫刻がストゥーパの下部に置かれていた。

階段を上がると、ストゥーパからせり出したテラスのようになっていて、ここもぐるっと回れるようになっている。

せっかくなので1周した。4つのトラナを反対側から見られるので、上ることをお勧めする。

北トラナ

東トラナ

南トラナ

西トラナ

ちなみに、右回り(時計回り)に、トラナのある外側を回り、ストゥーパに入ったところの地上の通路を回り、2階のテラスを回ることを、仏教の礼式で礼拝物を3度回る「右繞三匝(うにょうさんそう)」というそうだ。

そういえば、ネパールでもストーパの周りにあるマニ車を回しながら右回りに回った。

意識していなかったが、トラナ見たさに回ったのが結果的に礼儀作法にならっていたようだ。

 

1989年登録

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