クイーンズランドの湿潤熱帯地域(オーストラリア)

ナーデロス湖の近くの大きな木には、オオワシが巣をつくっていた。湖岸に1本だけ立っている木のてっぺんがモシャモシャとしている。しばらくすると、ワシが1羽飛んできて止まった。

「笑いカワセミ」というのもよく見かけられる、というよりは独特の鳴き声をよく聞く。ガイドによると「カカカ、キキキ、ククク ケケケ コココ」を早口にまくし立てると、鳴き声になるそう。お試しを。

普通の? 大きさのカンガルーも牧草地らしいだだっ広いところでピョンピョン跳んでいる。バスと競争しているか、逃げているのか分からないが。これらの動物は、民家のすぐ近くにいる。共存しているということなのだろう。

草原には、道路のすぐ脇に白アリの巨大なアリ塚もあった。日本では木の家を食い荒らすが、こちらは土の家をせっせと作る。見たのは高さ1.5㍍ほどのものだったが、表面は硬いコンクリートのようだった。

カモノハシ、ポッサム…身近で暮らす動物たち

さて、シャングルに入る。「カーテン・フィッグ・ツリー」。イチジクの種が鳥などの動物によってほかの木の枝の上に運ばれ、そこで芽を出し、根を下ろし、その木に絡んで成長し、最後は絞め殺してしまうという。

ちょうど、木の上の方から生えてきた無数の枝やら根やらがカーテンのように垂れ下がっている。これも、ちょっと日本では見られないか。

ここから、ツアーの目的でもある夜行性動物を見つける時間帯になる。夕方、「カモノハシを見に行こう」と、ガイドと川のほとりに行った。夜行性なのだろうか。でてくる時間らしい。川面に浮かびあがって泳ぐ、かすかな姿は拝めたが…。

そして夜。オージーバーベキューをしながらそのへんに食べ物をまいておくと、リスやポッサム、小型のカンガルー(ガイドはワラビーとは言わなかった)など、いろんな動物がやってくる。

自然のままなのか、飼い慣らされ始めているのか。ジャングルの中、たっぷりの自然があることは間違いない。上を見上げると、満点の星空。ウルルでは分からずじまいだった南十字星を教えてもらった。

1988年登録

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