おいしい中国の食べ物 ザーサイ
ザーサイ発祥の地の味は濃厚・うま辛
日本では中華料理の定食を注文すると、たいていザーサイが添えられている。ごく普通の漬物だと思っていたが、奥が深いらしい。
まだ「三峡ダム」が建設中だったころ、重慶から長江を下る「三峡下り」の船に乗った。三峡下りでは、途中の観光名所などで下船しながら中国最長の川を下っていく。途中、豊都というところで「鬼城」を見るために下船した。
船内のガイドに「ザーサイ(榨菜)をお土産はいかが」と勧められた。「ザーサイだろ」と思ったら「近くの涪陵(ふりょう)がザーサイの発祥地なんです」というので、お土産にお願いした。下船したときに注文に応じて買い込んでくるのだという。
ザーサイは宋の時代に涪陵でつくられたのが始まりだという。名前通り、ザーサイという植物の茎の肥大部分を漬けてつくるそうだ。「漬ける時の香辛料などで地域よって味付けが違います。私は涪陵のザーサイが一番好きです」とガイド。確かに、どんな香辛料を使っているのか、これまで日本の中華料理店で食べたザーサイとはまったく違って、匂い、味とも濃厚で、少し辛め。酒のあてに絶好だった。
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