ナスカとフマナ平原の地上絵(ペルー)

考えたところで結論が出るわけではないが、目の当たりにすると考えたくなるのが人情でもある。古代エジプト時代から星を結んで「形」としてみることがあったというから、ライヘの言う「星座」というのはうなずける。
一筆書きの絵は儀式説がもっともだと思う。地上絵が残っているのは雨が少ないからで、雨ごいの儀式はありそうだ。
ハチドリが2つあったり、ナスカ周辺にはいない(当時は分からないが)動植物の具象画があるのは、身近なものや噂で聞いたものを描いてみたかったとか、単なる遊びの延長だったのかもしれない。
子供のころ、雪が降るとよく木の棒でまっさらな雪面にヒーロー漫画や昆虫などの絵を描いたり、地面に線を引いた遊びがいくつもあった。


宇宙からも確認できるものもあるという巨大な線画は、異星人に関係していたと思っても不思議ではない。こんなにたくさんの線が当時のナスカの人たちに必要だったとは思えない。
地球文明で滑走路が必要な宇宙船はスペースシャトルぐらいで、もっと高度な文明の異星人だとすれば滑走路が必要な乗り物なのだろう。ロマンのある話ではあるが、現実的にはどうなのだろう。
ただ、巨大な矢印のようなものは、どうみても方角を示しているとしか思えなかった。「目的のものは向こうだよ」と教えているような。すると、だれに教えるのだろう、空からしかみえないのに。そんなことを思いながら、ピスコの空港に帰り着いた。
ちなみに、ナスカ観光の拠点のピスコは、ブドウから造るペルーでは一般的な蒸留酒ピスコの生産地でもある。

1994年登録

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