ミーソン聖域(ベトナム)

接着剤なしでレンガを積み上げる高度な技術

建物は主寺院と付属する寺院がセットになっているそう。遺跡にある建物の1つ1つが寺院だという。説明板は「temple」、日本のガイドブックなどでは「祠堂」としている。すべて寺院なので、聖域とされる所以でもある。

ただ、名前はついておらず、説明板ではB1とかC3といった表記がされている。建物のどこかにその表記があったのかもしれないが、見つけられなかったのでどれがどれだかわからない。たぶん大きくて、入口にりっぱな柱があったり、壁面に女神などのレリーフがある建物が主寺院なのだろう。

多くの寺院のレンガは特に上の部分が崩れかけた感じになっている。人が歩くところは修復されたのか、新しめのレンガでできている。どこまでがオリジナルなのかは判然としない。

漆喰などの接着剤を使わずにレンガを積み上げたオリジナルの技術は、今は失われているそうだ。雨の多い地域で、ただ積み上げて数百年持ちこたえているのは、レンガそのものの強度もあるだろうが、かなりの高技術だ。

寺院の壁面には蔓植物が這い上がってきているところもある。遺跡の保存・修復にはこうした「森」との戦いもあるのだろうと思った。

大きめの寺院の中に入ると、発掘物などが展示されている。多くの発掘物はダナンにあるチャム彫刻博物館にあるそうだが、一部を見られる。ヒンドゥー教の聖域だけあって、シヴァ(Shiva)神にかかわる石像やレリーフが多い。

ヒンドゥー教では信仰の対象でもある男性器をかたどった「リンガ」や、リンガを立てる台になっている女性器を表す「ヨニ」が聖域内に点在しており、子孫繁栄を願った場所にもなっている。

リンガとヨニ(手前)

聖域にこの場所が選ばれたのも理由があるらしく、特に聖山といわれる「マハーパルヴァタ」を見渡せる場所になっている。ミーソンは漢字だと「美山」。神聖な土地ということなのだろう。

遺跡の向こうにそびえるマハーパルヴァタ

メーン地区だったので、少し時間がかかってしまって、時計を見たら民族舞踊の時間を少し過ぎていた。慌てて戻ってパブリックハウスへ。もう始まっていた。盛況で、イス席は埋まっていたので後方に立ち、途中から空いて座れた。

演目がいくつあったか、遅刻したのでわからないが、2つ見られた。内容はよくわからないが、天女アプサラのダンスだったと思う。アンコールワットなどがあるカンボジア・シェムリアップの野外劇場でも見たことがある。

ベトナム戦争の傷跡が残る遺跡群

パブリックハウスの周辺から、電気自動車乗降場に戻るには、来た道ではなく、少し遠回りの道がもう1本ある。その道すがら、いくつかの遺跡グループがあるので、行き帰りのどちらかで使いたい。

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