ベツレヘム(パレスチナ自治区)

7世紀にペルシャが侵入して建物の大半が破壊されたが、「教会の壁にイエス・キリスト誕生の壁画があり、その中で描かれていた東方三博士の服装や顔がペルシャ人に似ていたので、壊されなかったとされています」とガイド。修復中のモザイクは残されている。

聖堂内のモザイク画

場所はパレスチナ自治区にあるが、教会自体はローマカトリック教会、ギリシャ正教会、アルメニア教会の3者が共同で管理しているという。

アルメニア教会の祭壇は豪華な装飾で飾られている。描かれているのはイエスとマリア、ペテロ、ヨハネら聖人たち。

一部見られる壁のモザイク画も金を使っているのか、きらびやかだ。

イエスが生まれた洞窟

ローマカトリック教会に入り、祭壇などを見てから地下に下りた。この地下は、イエスの時代は地上だったところで、洞窟が広がっている。その洞窟を囲むようにして聖誕教会は建てられている。

地下洞窟 ヨセフの祭壇

壁にのぞき穴がある。「ローマカトリックとギリシャ正教がけんかをして、壁を造ってしまったので、行き来できなくなった。向こうの様子を見るためののぞき穴です」(ガイド)。のぞいてみると、礼拝者と祭壇の一部が見えた。

地下洞窟の壁にあるのぞき穴

元々家があったといい、家畜小屋と一体になっていた。日本でいうと母屋と厩がL字型につながっている曲がり屋のような造りだったそう。イエスが生まれたのはその厩だったということなのだろう。どこに何があったかよくわからないが、雰囲気は味わえた。

 

聖書を世界に広めた人

ローマカトリック教会の地下にはもう1つ、ヒエロニムス(Hieronymus)という聖職者の部屋がある。聖書をラテン語訳で翻訳し「ウルガータ訳」と呼ばれるこの聖書は世界中に広まった。420年に没するまでここで聖書の翻訳をしていた。

ヒエロニムスは右から2人目

  1. この記事へのコメントはありません。