
エヴォラ歴史地区(ポルトガル)

カタヴァル侯爵邸
ディアナ神殿は「かつては32本の柱が立つ神殿でしたが、今は14本が残っています」(ガイド)というが、イベリア半島に残るローマ神殿としては保存状態がいいという。

神殿の横には「ロイオス(Loios)教会」「ロイオス修道院」が並んでいる。修道院は今は高級ホテルになっている。修道院付属である教会は1755年の大地震後に作り替えられているそうだ。中に入らなかったが、内部はポルトガルの名産タイル、アズレージョで飾られているという。

ロイオス教会
ディアナ神殿の先にあるのがエヴォラ美術館で、後ろの建物の塔が見えている。これが、街のランドマーク的存在の「エヴォラ大聖堂(カテドラル、Sé de Évora)」だ。
天正遣欧少年使節団が弾いた楽器
大聖堂はレコンキスタが終わってすぐ、12世紀に小さな聖堂が建設されたが、13~14世紀にわたってゴシック建築で改築されて、大聖堂になった。正面の下に立つと、首が痛くなるぐらい見上げる高さだ。

その後もマヌエル、バロックなど時代時代の様式で増改築が行われてきたというが、どこが何様式なのかはよくわからなかった。

入口には人物の彫刻が並んでいる。14世紀半ばに作られたという「十二使徒」。どれが誰かはわからなかったが、12人いることは確か。700年ぐらいたっているが1人も欠けていない。1584年に天正遣欧少年使節の一行がここを訪れている。十二使徒像を見たということだろうか。



中に入った。さすがに天井が高い。壁も天井も金銀細工や装飾、絵画で飾られている。ステンドグラスとは言えないのだろうが、バラ窓からの光が差し込んできているので、けっこう明るい。


本堂の両壁にもさまざまな装飾が施されている。正面には祭壇。これはバロック様式なのだという。回廊はゴシック様式。そういわれても、違いがよくわからないのが残念だ。


壁の一角にパイプオルガンと思えるものがあった。「少年使節の伊東マンショと千々石ミゲルがこのパイプオルガンを演奏したといわれています」とガイド。ポルトガル最古のパイプオルガンで、今も演奏されているという。どんな音色なのだろうか。

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