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明治日本の産業革命遺産群(日本) 三池炭鉱万田坑、三角西港(三池エリア)

汽缶場跡と煙突跡

第一竪坑櫓跡

 

巨大な巻揚機が近代化の象徴

最後に行くのが、見学のメーンともいえる第二竪坑櫓に取り付けられたエレベーターの昇降を行っていた「第二竪坑巻揚機室」。赤レンガ造りの建物だった。

第二竪坑で人員や機材の運搬に使うケージ(かご)などを昇降させるための巨大なウインチが置かれている。ウインチは2つ。重量物を昇降させるものと、人員を昇降させるものがある。

第二竪坑巻揚げ機室内部

重量物の昇降の際には人員用のケージを外して行ったそうで、直径45ミリのワイヤーロープで巻き揚げて行った。動力は石炭を燃料とした蒸気。ウインチを動かすエンジンが取り付けられている。

重量物用ウインチ

人員昇降用の定員25人のケージを上げ下げするのはモーターと直径36ミリのワイヤーロープ。これで約264メートル下の坑底まで約1分で下ろしていたというから、時速16キロ弱。けっこうなスピードだ。

人員用ウインチ

全体の仕組みがパンフレットにあったので、分かりやすいかもしれない。

坑内の部屋には、作業に使われていた道具類、器具類が置かれたままになっている。壁にかけられた「ご苦労さん」の表示が、印象に残った。

 

計画的に造られた明治三大築港の1つ

熊本での仕事を終えて熊本県宇城市にある「三角西港(旧三角港)」に行ってみた。JRで熊本から三角へ。路線バスで三角駅から10分ほどで三角西港前へ。降りると、目の前に海が広がるが、どこと言って特徴がない港。三角駅にあったパンフレットと散策マップを見る。

三角西港は、明治政府内務省から派遣されたオランダ人技師ムルドルの設計で、山を削り、海を埋め立てて造られた港湾都市。明治政府三大築港(福井・三国港、宮城・野蒜築港)の1つとして、1887年(明治20年)に完成した。

散策マップにあった60分コースの見学場所を見ることにした。バスを降りたところにきれいな洋館がある。「浦島屋」というかつての旅館を復元したもの。小説家の小泉八雲が宿泊したことがある旅館だという。

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