
黄龍風景区(中国)

下山道をゆっくり下り、途中でまた登山道に戻ってそこを下りながら、1度見た景色を逆から眺めながら下りていくのも、目を楽しませてくれる。
登りに懸命で景色を振り返る余裕がなかったこともあり、下山中も初めて見る風景であきない。池や川のすぐ横を歩け、当時は境界には簡単なロープなどが張られているだけだった。

下っている最中、中国人の観光客が立ち入り禁止になっている池の堰の部分に上がって写真撮影などしていたので、日本語で「出ろ」と言うとしばらくにらまれた。自分の写真を撮るために、自分の国の「宝物」に傷をつけているようでは…。
池の赤ちゃんが無数にある
翌日の午前中、再度黄龍を訪れることにした。天気も前日よりは少し回復して薄日が漏れ、ときおり日差しも顔をだす。
移動日だったのでこの日の散策制限時間は2時間。当然、五彩池までは無理なので、1時間で登れるところまで行き、下りながら見てこよう。

不思議なことに前日は苦しかった息が、うそのように快調。休息なしで「7合目」付近にある「争艶彩池」まで登り切った。人間の体も順応性が意外と高いようだ。

青、緑など見る角度によってさまざまな色に彩られる池、黄色い光沢を放つ岩盤は、この日も目を楽しませてくれた。現在の「本流」の脇には、既に水が流れなくなってしまって薄汚れた堰が、浴槽のように形だけ残っている。
一方で、緩やかな流れの中にはたくさんの落ち葉をつなぎ合わせるようにした小さな「堰」の原型が無数にある。これが池に成長していくのだろう。

100年後、200年後はどんな姿になっているのだろうか。

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