チュニスのメディナ(チュニジア)

ここにはメディナ保存協会が置かれていて、街の修復の様子のパネルが展示されている。別棟には喫茶室もあり、甘いミントティーでひと息ついた。古い町だけに、景観を損なわない修復を常に行っている。

メディナは東西700㍍、南北1㌔ほどのだ円形の街だが、道が入り組んでいるので、けっこう歩いた感じがする。

緑色のきれいなドームを持つモスクも、路地のの一角にどっしりと構えている。こうしたきれいな建物が所々にあるので歩いていても飽きない。

「日没までに出ないと、真っ暗になる」。多くの路地に街灯はないという。腰を上げると、夕暮れの中を急ぎ足でフランス門に戻った。

逃亡した大統領を祝っていた街

フランス門から続くブルギバ通りを含め、国旗の小旗がいたるところに飾られていた。実はベンアリ大統領の政権23周年を祝う飾り付けだった。「お祝いですね」と言ったら「もう長いだけ」と、ちょっと顔をしかめたカウターさんの微妙な言い回し。今思えば、それが市民の感覚だったのかもしれない。


その後、チュニジアはどうなっているだろうか。メディナの喧騒はたぶん変わらないだろうが。

1979年登録

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