カジュラホの建造物群(インド)
ライオンを素手で倒した王
次にジャガダンビ寺院へ。こちらは塔や壁面に修復の跡が多い。「シヴァ、イノシシのヴィシェヌと妻のラクシュミ、スラスンダリ、孔雀や龍などが多い」という。
やはりミトゥナ像はもれなく紹介してくれる。こちらの反応を見るのもそうだが、ガイド自身も楽しいのかもしれない。
同じ基壇の「シヴァ寺院」は小さなお堂の感じ。シヴァはもちろん、ヒンドゥー最高神だが、名前をつけたにしてはこじんまりしている。
ライオンと戦う子供の像があるが、チャンデラ王朝創始者のチャンドラヴァルマンが16歳の時に素手でライオンを殺したという故事からきている。同じ像が基壇の一角にもある。
基壇を降りて隣の「チトラグプタ寺院へ」。ガイドは「ここからは今まで見た寺院を模倣した建物。彫刻も同じようになっています」という。確かにジャガダンビ寺院とそっくりだ。
なので、やはりミトゥナ像が彫り込まれている。ただ、保存状態が「本家」よりも悪い。こちらははぎとられたのかもしれない。
入口(出口)に向かう道の左手に「ヴィシュナワータ寺院」。これもカンダリヤ・マハデーヴァ寺院と似ている。ただ、こちらの方が建てられたのは古いというので、彫刻類が模倣ということなのだろうか。
最後にこじんまりした「パールヴァティ寺院」の前を通った。こちらもシヴァの妻だが、寺院はこぶりだ。これで約3時間で西の寺院群を1周した。
入り口右手にある白い壁がある寺院は「ヒンドゥー教(左)、仏教(中)、イスラム教(右)の3宗教の建築様式を合わせている。この時代はすべての宗教を尊敬していた」とガイド。ここを見た方がいい人は今の世界にたくさんいそうだ。
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