
フエの建造物群・上(ベトナム)
ダナン~フエ~フエ王宮
コロナ禍で2020年から海外旅行が難しくなりました。2023年以降はパンデミックは収まりましたが、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ侵攻、米トランプ政権の関税政策などでの物価高を含めてまだまだ海外渡航をしにくい状況です。
そんな中ですが、2023年から再び世界遺産を訪ね始めています。まだ新たに行ったところが少ないため、過去に行った場所も含めて、この世界遺産の紹介を少しずつ再開することにしました。
4年ぶりの海外はベトナムへ
久しぶりにパスポートを引っ張り出した。10年物なのだが、丸4年無駄にしてしまった。30年来に友人5人とベトナムに行くことになり2023年12月、行ってみた。
ハノイ経由でベトナム中部観光の拠点都市ダナン(Da Nang)に泊まった。ドラゴンブリッジを見て渡って、ナイトマーケットで100万ドン(約6000円)の大量の海鮮BBQディナーでなんとなく「海外に来たぞ」という雰囲気になってきた。

ダナンのドラゴンブリッジ

海鮮BBQ
ベトナム紙幣の数字が大きいので換算しにくいが、行った時のレートではべトナムの値段の0を3つ取って6をかけると大体の日本円になった。1,000,000ドンは1,000×6=6,000円。あらかじめゼロ3つをとって1,000,000を1,000Kと表記していることもある。
翌朝、ホテルに紹介してもらった現地旅行会社で6人が乗れる車をチャーターした。ツアー以外の移動にはバスや鉄道は不便で、車の方が時間や荷物なども安心。値段は交渉の余地があり、人数次第では安くなる。
3時間ほどで、古都フエ(Thành phố Huế)に入った。市内を流れるフォン川(Hương Giang)に面したホテルに着いたのは正午すぎ。荷物を預け、名物という麺「ブンボー・フエ」の店を探して昼食を取った後、対岸にある「フエ王宮(Hoàng thành Huế)」にチャン・ティエン橋を渡って20分ほど、ぶらぶらと歩いて行った。

ベトナム最後の王朝、13代続いたグエン朝の王宮
雨季の終わりごろで、どんよりと曇っている。雨が降ったらしい跡もある。外壁の門をくぐって入場券売り場に向かった。高さ55mのフラッグタワーが目印になる。

券売所で、王宮のメーンの建物「タイ・ホア(太和)殿」が修復工事中で見られないと知った。観光のオフシーズンならではの「残念」。翌日行く予定の3帝廟の入場料がセットになった53,000ドン(約318円)のチケットを買った。
王宮入り口は「ゴ(午)門」。中国ふうの建築様式に見える。3つある扉のうち、真ん中は皇帝が通るので閉じられており、左右のどちらかから入る。

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「五鳳凰殿」と呼ばれる午門の2階に上ってみた。歴代皇帝の金印や装飾品などが展示してある。太和殿の方を見たが、仕切りのフェンスが立てられ、きれいになった屋根ぐらいしか見えなかった。

グエン(阮)王朝の歴史を簡単に。ガイドブックなどによると、1802年から1945年まで、13代150年ほど続いたベトナム最後の王朝。都がフエにおかれた1805年から初代ザーロン(嘉隆)帝が王宮の建設を始めた。中国の影響が強かったが、1887年以降はフランスの植民地支配を受けた。
第2次世界大戦終結後に北部が中国、南部がフランスの植民地となって王朝は消滅、国は南北に分断された。その後はインドシナ戦争、ベトナム戦争を経て、1976年に現在のベトナム社会主義共和国が誕生した。
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